臼井八景「瀬戸秋月」

臼井八景「瀬戸秋月」

シオン=ソルト
「もろこしの 西の湖かくやらん には照る浪の 瀬戸の月影」晴れわたった秋の夜、向う岸にある瀬戸村の空高く澄んだ月が冴えわたり、その明月が印旛沼の水に映えて、きらきらと光り輝いている。清らかな風が静かな水面を渡ってゆくと、湖面の月影は流れるようにさざ波に漂って見える。風景の美しさで有名な、もろこし(中国)の西湖も、名月の夜はきっとこのように見事な情景であろう──と「臼井八景」の作者は、未だ見ぬ中国の名勝に想いを寄せながら、瀬戸の秋月を右の歌に詠んでいる(歌の「には」は波の静かで平らな水面の意)。瀬戸はこの場所から見ると、印旛沼の右手一番奥まった対岸に位置し、以前は佐倉市(土浮)から瀬戸へ渡し舟が通っていたが、印旛沼が北と西に分断されてからは、瀬戸は佐倉市と地つづきになった。その瀬戸村も今は印旛村となり、現在瀬戸は同村の中心地となっている。臼井八景のうち「遠部落雁」や「光勝晩鐘」などの光景は、この地から失われてしまったが、三百年前に八景の作者が臼井の岸辺から愛でた「瀬戸秋月」は、今でもこの辺りから湖上に美しく眺めることができる。題字 佐倉市長 菊間建夫、選文 立原三知男 #佐倉市 #印旛沼 #名勝 #臼井 #臼井八景
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